高齢時に起こりうること

~犬暮らしの案内人~加藤初枝です

愛犬との生活がいつまでも変わりなく続く事・・・

犬の方が人間より先に老いていく事、飼い主様は皆さんご理解頂いていると思います。
ですが、見た目の変化があまり分からない小型犬の場合「いつまでも・・・」若い時のまま!!と思いがちです。

画像に含まれている可能性があるもの:犬

先日トリミングをご利用頂きましたチワワのルーシーちゃんです。
ルーシーちゃんは1年早く生まれたベルちゃんと一緒に暮らしています。

351C8510

 

351C8426

ベルちゃん、ルーシーちゃんがお店の1周年記念イベント(2013年の写真です)に参加してくれた時の写真です♪(お耳がピンと立っている方がベルちゃんです)

ベル

現在、ベルちゃんは15才。
高齢時特有の痴呆の症状が出ているようです。
今年の春頃には体調も安定しなくて、飼い主さんの気持ちも落ち着かなかったようです。

今はかなり安定しているようですが、やはり夜間に起きる事が多いようで(高齢時は昼夜逆転する子が多いです)飼い主様もお世話の為に起きなければならず睡眠不足が続いていらっしゃるようでした。
それでも、ベルちゃんのお世話が出来る事を嬉しく感じておられ出来る事を精一杯やっていらっしゃいます。

お話を伺うと、少し前までは触ったりするのも唸ったりして、「嫌だ!!」の意思表示があったそうです。高齢犬は目や耳が不自由になったりする事で、飼い主さんの手にも敏感に反応する事があります。

若い時に生活上何も困った事が無い場合、犬に特別しつけをしない事も多いかもしれませんね。(このケースを①とします)
逆に、若い時から「噛みつく」事がある子でも、「噛みつく事」を、イケナイ!!と教えられてない、噛まれないように暮らして来た!!という場合もそうなのですが・・・。(このケースを②とします)

高齢になって、我慢が出来なくなり「嫌だ」が強くなった時・・・、
今まで何も禁止されていない子(①も②も両方のケースがこれに当てはまります)は、自分の体力も考えずに「嫌な事」から暴れたり、噛みついて抵抗します。

ベルちゃんも、少し前まではそんな感じが強かったそうですが、今は飼い主様も毎日のお世話の中で色々工夫をされたり、ベルちゃんが何を言いたのか?何となく分かってきて、今ではオムツをかえたり、耳掃除や爪を切ったりすることが嬉しいご様子でした。

飼い主様が、ワンちゃんの機嫌や体調を見ながらお手入れできることがきっと高齢の場合、体力的にも精神的にも良いのではないかと思うんです。

ベルちゃんは、本当に幸せだね~♡

ただ、ルーシーちゃんに手が回らない部分があるようで^^;、今回のトリミングの時にも少し気になる事があったのでお話させて頂きました。
ベルちゃんと同じようにルーシーちゃんも年を重ねています。酷く手がかかる訳では無いかもしれませんが、やはりルーシーちゃんも気にかけて頂けると良いかな?と(^_-)-☆

また先日は、他のお客様からご相談を受けました。
毎日欠かさない愛犬とのスキンシップの最中、愛犬が悲鳴をあげたのでおかしいと思って病院へ行かれたそうです。
状態があまり良く無かったので入院になったそうなのですが、検査を繰り返しても原因と思われる事が見つからない・・・。

おそらく・・・、と言われた原因と、飼い主様が感じている事にかなりのギャップがあり、納得がいかない様子でした。
原因が特定できないままの入院は1週間が限界!!と、飼い主様が決めておられ、その際にどこの病院にかかるべきか?とご連絡いただいたのでした。

入院していた病院は、愛犬を小さな頃から診てくれていた病院でした。

多くの飼い主様が良くお話になりますが・・・

「赤ちゃんの時から診てもらっている先生だから・・・」

という言葉。
もちろん、獣医さんとは信頼関係が一番だと思っているので、長い年月で先生との信頼関係がバッチリ!!って事なら良いのです。
ですが、年に1度のワクチンとフィラリア以外は健康で病院にもかからない・・・って場合、いくら「赤ちゃんの時から」と言ってもその個体の健康状態を把握するほど獣医師に診せていないと思うのです。

今回のケースは飼い主さんが原因の分からない治療を拒否をされました。
そして病院を変えられ、原因が分かりました。

万が一、獣医師の診断に「?」を抱くようであればセカンドオピニオンを取るなどして「?」を少なくされる事が一番だとおもいます。

DSCF8945

犬も高齢になると若い時とは明らかに変化してきます。写真の子は、かなり老化が進んだ状態です。

犬が生きるスピードは4~12倍とも言われています。
1か月が、4か月から1年に匹敵する場合もあります。

1か月前のトリミングが嘘のように状態が変わる子もいるのです。

高齢時にはしつけのし直しなど出来ません。
健康面に不安があればそれも忘れてはなりません。
頼るところは獣医さんなのかもしれませんが、100%ではありません。

飼い主様の日頃の観察とお手入れが、愛犬に負担無く老後の生活を楽な物にするのだと私は思います。