~犬暮らしの案内人~加藤初枝です
昨日、お店に兵庫県からお手紙が届きました。
写真は同封されていたチラシです。
お手紙によると、今年の1月に自宅にいた2匹の愛犬のうち、「るいくん」だけが盗難にあったそうです。
飼い主さまは必至で探されている中。千葉県内で似たような子の目撃情報が入ったそうです。
恐らく千葉県内のペットショップや獣医さんあてにお手紙出されていると思います。
以前、毛色の珍しい子や珍しい犬種の犬が盗まれるという話を聞いたことはあったのですが、本当にこんな事があるんですね(T_T)
何故?「るいくん」だけが盗まれたのか?
断定は出来ませんが、るいくんの毛色は「パイポールド」という珍し毛色なんですよね。だから犯人から目をつけられていたのかもしれません。
色々理由は考えられるかもしれませんが、
繁殖に使おうとした
珍しい毛色だから高値で売れると思った
一目で気に入り自分の物にしたいと思った・・・
もっと他に理由はあるかもしれません。
でも、初めの二つ
繁殖に使う、珍しい毛色だから・・・
これは犬を購入しようとする人間側の欲求の為に起こってしまったのかもしれません。
日本の犬種はブームがあります。(日本人にそういう傾向があるのでしょうね)
一度ブームになった犬は、乱繁殖が繰り返されるので「犬が崩れます」
購入する側がブームの犬を欲しがるからです。
また、ブームの犬以外にも
珍しい毛色の犬は高値で売買される傾向にあります。
大体、その犬種のスタンダードな毛色には無い、珍しい毛色だという時点で個体の弱さも一緒に考えなければいけないのに(劣性遺伝や、珍しい個体を出すためだけに、劣性遺伝同志を交配させる輩もいるのです)、購入する側の知識の無さと、「珍しい、可愛い」だけで高いお金を支払う人間側がいるから!!可哀そうな個体をどんどん作らせていると私は考えています。
私はトイプードルが好きです。
ですが、今のレッドの個体は以前のプードルの気質では無く、むしろ正反対の気質の子が多いと感じますし、乱繁殖が繰り返されている訳ですから母体の栄養も健康も怪しい所があります。
全体的に多動気味で落ち着きが無い子が多いです。
購入する側が、(プードルに至っては・・・)ティーカップや小さな個体を好むので繁殖する側はどんな手を使ってでも、小さな個体を出そうとするのです。
また、今はMIX犬が普通に売買されています。
私がトリマーになった頃、MIX犬は販売出来ないと教えられました。
犬種は人間が作り出して来ました。
その犬種が確立されるまでの間に長い年月がかかっています。
良い遺伝を残そうと真剣に繁殖したとしても弱い個体が産まれてくることもあるのは間違いありません。
ですが、高い値段で売れるから・・・という理由で危険な交配を重ねられ、本来ならとても素人では手におえない酷い疾病がある犬でさえペットショップに並んでいるのが現実なんです。(素人の飼い主さんでは購入時には見抜けない事も多いのでしょうね)
何故そんな繁殖をするのか?
そう!!買う人間がいるからなんです。
少し話が逸れてしまいました^^;
ですが、いつもこの話をブログに書きたいと思いつつ、なかなか重い無いようなので断念していました・・・。
今回の「るいくん」の盗難にこんな事情が絡んでいるのだとしたら、とても悲しい事です。
「るいくん」が無事に発見され飼い主様との再会が出来る事を願っています。
そして、もし今後犬を迎えようと考えている方がいらっしゃったら・・・
ペットショップで無くても迎える手段はたくさんある事を知ってください。
もし、好きな犬種がいたら真面目なブリーダーさんを探す努力をしてください。(せめて親犬や飼育環境を見せてもらえるような犬舎が望ましいです)
可愛い仔犬が並ぶ裏側でどんなことが起こっているのか?
犬を飼おうとするのなら、目を向けて頂きたい!!と思います。