~犬暮らしの案内人~加藤初枝です
前回は犬に動作を教える時の事について書かせて頂きました。
さて、今日はお約束しました「叱る」と「誉め」について書きたいと思います。
飼い主さんに多いのは、イタズラやイケナイ事で「怒る」けれど何もしていない(訳ではなく、良い子に出来ている)事を誉めない・・・という事^^;
厳密に言うと「怒る」と「叱る」も別物ですね。
「怒る」は感情的になる感じ、「叱る」は愛犬の事を思って今後してほしく無い事を伝えるという感じ。(ですので感情で「怒る」のは止めましょうね^m^)
何もしていない・・・と言うのは、明らかに以前ではやったであろうイケナイ行動をしないで(もしくは我慢して)いる状態の事です。
そして、この「叱り」と「誉め」のタイミングが分からない・・・(>_<)と言う方が多いですね。
実は・・・
私も理解していなかった1人なんです(笑)
トリマーなんで、多数の犬を扱いながら体では力加減など意識しない所で出来ていたのですが・・・
意識してなかったので~^^;
初めは難しかった・・・。
でも、犬の考え方はシンプル♪
「今」「良いか悪いか」なので(^_-)-☆
シンプルにそれをしてみました。
例えばトリミング中、嫌がって動きが止まらない子がいたとします。動きを止めたい!!
「動いている」時に「NO」
「動きが止まったら」「そう、良い子」
犬が何度も繰り返せば、何度もこちらも伝えます。
すると~だんだん理解してくる(^_^)vのが、分かってきます♪
文章だけでは分かりにくいと思うので・・・
動画を見て下さい。
以前も何回も書いているのでご存知の方も多いかと思いますが・・・
我が家の未来~
食事の時の興奮が半端ないっ
未来がシェルターから来てから毎食、毎食言い続けています。
(これでも最初の時よりは大分・・・、いや、かなり良くなっているのです!!)
まず、この動画は食事の支度も終盤なので未来のテンションが上がって来ています。
でも、「ア、ア」違うよの言葉に反応しているので私の指示が届いている状態です。
座ってみるものの、「食事が欲しい!!興奮」が抑えられない様子なのでまた動き出そうとしています。
その後、我慢出来なくて「ワン」と吠えます。
私が「NO」(叱り)を入れました。
何故?このタイミングでNOなのか?
犬は興奮を自分で下げる事が苦手な動物なのです。
ですから、興奮をさせ続けるとどんどん興奮が高くなり私の声が届かなくなります。
私は未来の「吠え」は次の段階の興奮だと理解しているので「叱り」を入れて興奮が上がらないようにしているのです。
「ワン」に「NO」と指示したので
(続けて「ワン」をしない状態なので)
すぐに「そう!良い子!!」「そうそう」です。
私がこれ以上興奮を上げて欲しくないから「ワン」を「止めろ!!」
と伝え、
それに対して実際に「ワン」と言わずに座っているのですぐに「誉める」をしている動画です。
次の動画は、食事の支度をしているけれどまだ興奮していない状態の未来です
これは前回の動作を教えるのと同じ状態ですので叱りは使っていませんね。
次の動画は食事の支度で未来が反応する酵素ドリンクのシェイクの時です。(いつもならもう少し興奮上がるのですが、どうやら動画を撮っているとテンションが少し下がるようです^^;)
動画撮影のおかげでいつもよりかなり興奮度合いが低いので座っていられてますね。
でも、良く見て下さい。
未来は頭を左右に振っています。これ・・・、少し興奮しています(汗)
それでも、いつもの興奮をせずに「座っていられていることを」誉めています。(←ここを当たり前だと思わずに誉める事!!重要ですよ)
この後一番最初に紹介した動画の状態になり、次の動画は「その後」の動画です。
シェルターから来て激しい回転は腰を痛めたりするから危険だと思い、未来の体を思ってしつけを始めて約5年?それだけ言い続けているので食事終盤(興奮が一番高くなる)のこの時でも私の声がかろうじて届いていますね。
でも、私の声がかなり大きくなっているのはお分かりでしょうか?未来の興奮が上がるので、少し聞き取りやすい様に大きな声を使っています。
また、先程の「ワン=NO」ではなく「動きだそうとする事=NO」と伝えています。
基本的には、「ア、ア」の違うよ!!で止まれば「NO」を使う必要もないのですが、我が家の場合・・・、毎食の支度の時にはこのような光景が繰り広げられています。
犬に禁止を教える時は、その行動を何回も繰り返す前に止められる事が理想ですね。
未来の様にシェルターできっと唯一の楽しみが食事だったのでしょう。そしてそれが嬉しくてケージの中で高速回転してボランティアさんから食事をもらう・・・という行為を少なくとも3年近くはしていたのでしょうから(>_<)
習慣づいた行動はなかなか止める事は厳しいです。
でも、言い続けると明らかに最初の状態より良くなっているのです。
ちょっと話が逸れましたね・・・^^;
「NO」は何がイケナイのか?を飼い主さんが明確にした上で犬に対して使う
そのイケナイ事が止まる、もしくは続けてしない時には「そうそう」「良い子」です。
例えば噛みつく犬がいたとしましょう。
飼い主さんの手に「噛みついた」→「NO!!」
犬が歯を剝いて唸っていたとしても噛んでこなければ「そうそう」(良い子までは伝えない)
「そうそう」と言っても飼い主さんが身動きしたら・・・また「歯を剝きだした」→「NO」(ここではその先を見越して噛む前段階と理解し、歯を剝きだす事にNOと言います)
恐らくこの段階で飼い主さんも犬も緊張状態でしょう。
ここで飼い主さんが大きく動くと次の動作の「噛み」が出ますからほんの少し身動きしてみます。
犬がまた「歯を剝きだしたら」「NO」
「歯の剥き出し」が小さくなるまたは唸りの声が小さくなる状態なら「そうそう」と声のトーンも一転優しく伝えてみて下さい。
これを繰り返すとだんだん興奮が下がってくるはずです。
「NO」と「そうそう」で何となく噛まない方が良いのかな?と犬が理解し犬の緊張も取れたらそこで初めて「そうそう、良い子ね」と誉めて下さい。
「NO」と言ったら必ず「誉める事」
ちょっと例題が「噛みつく」(ちょっと難易度高いのですが)だったのですぐに誉めるまでたどり着かないのですが、必ず最後に誉めるところまで犬に付き合って下さいね。
(*噛みつく犬の場合にはご自身だけで不安な場合は専門家の指示を仰ぐようにして下さい。全ての犬に当てはまるものでは無い事はご理解ください)
文章での説明はなかなか・・・^^;
難しいのですが、ご理解いただけたでしょうか?
犬だって叱られるよりは褒められる方が嬉しいに決まっています。
愛犬の様子を見ながら上手く「叱れる」ようになって頂けると良いですね~