ビーストか松ぼっくりみたいなんです・・・

~犬暮らしの案内人、加藤初枝です

先日トリミングでワンちゃんをお迎えに行った時のお話です。

「毛が伸びてくると、美女と野獣のビーストに見えるんです・・・」
と飼い主様。
「だから、少しだけ切って欲しいんです」
と・・・。

ワンちゃんはこちらのルゥくん

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夏場は暑いので短く毛をカットしているのですが、冬場はポメラニアンらしくカットをせずにフワフワモコモコ。
確か?このお話し、去年も聞いた!!

飼い主様が愛犬を可愛くしたいのは当たり前!!
去年は良く良く分からないまま過ぎたのかもしれない。
でも、今年も仰っているのだから「何がどう見えるのか?」を判明させないとご満足いただけません。

今回は良くお話を聞いてみました。
「松ぼっくりにも見える・・・」と、飼い主様

切ってほしい場所と長さは?
とお聞きすると・・・、
首の後ろ、背中に続く場所。人間で言えば後頭部したのうなじのある首の辺りの毛をほんの少しだけ切って欲しいと。

ルゥくん、毛先が黒くなるから去年もそれかな?と思った記憶があるのですが、それだと背中の毛を切らないのはちょっとおかしい事になります。
それでも、どうしてものご希望ならやるのは構わないのですが・・・。

お話の最中に、ケージに入れたルゥくんを見ている時に
「松ぼっくり!!」

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毛の束が分かれている感じが、私にも「松ぼっくり」に見えた!!(分かります?)

そういう事か?飼い主様にお聞きすると正に!!ビンゴ(言葉、古い・・・^^;)

そうなると、毛先の処理(毛先だけ切る)をしても意味が無い事がわかります。(私には、ねっ)
ほんの少し切っただけでは毛の根元の方から分かれているので状態は変わらないですし、首の後ろだけを切るのは少々おかしなことになります。

もちろん、ルゥくんの毛質や色合いも関係はしていますがそれをトリミングでは改善できません。とりあえず、毛先を切るのは意味が無いと説明させて頂き、お預かりしてお店に戻りました。

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シャンプー後の毛の様子。
ポメラニアンは抜け毛があるタイプなので、いらない毛の処理が出来ないとこのようにもつれてしまいます。
ドライヤー時にブローをしながら処理をするといらない毛が抜けます。

松ぼっくりの原因はここにもあったかもしれません。
また、写真を見てもらうと分かって頂けるかと思うのですが、毛の根元が黒いんですよね。
だから、毛束が分かれた部分の影が強調されてより、松ぼっくりに見えるのかもしれません。

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ブローの後はこんな感じ(^_-)-☆

やっと今回、飼い主様が仰っていた意味が分かりました。
トリマーは飼い主様から比べるとどうしてもカットスタイルや、従来のセオリーを自分の頭の中で決めてしまう所があります。
私も若い時はそうでした。
でも、飼い主様はセオリーや、カットスタイルなんて関係なくて(笑)思ったままを私たちトリマーに伝えてくれます。

上手く拾えない時もあるのですが、根気よくお聞きする事で飼い主様が望む事を理解し、ご希望に沿えるのならもちろん提供させて頂きますし、今回の様に難しい場合にはご理解頂けるように説明させて頂きます。

今回の「ビースト、松ぼっくり」の意味が分かって私もすっきり~^m^

トリミングご利用の飼い主様は遠慮なくご希望をお伝えくださいね。
なるべくイメージ通りの仕上がりに出来るよう、最大限の努力を致します!(^^)!